NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下、NRIセキュア)と、日本マイクロソフト株式会社(以下、日本マイクロソフト)は、企業向けに、安心・安全なクラウド環境の提供に向けて協業することに合意したことを発表している。
同協業の取り組みの第一弾として、NRIセキュアの『SecureCube/Secret Share』と、日本マイクロソフトの『Microsoft Windows Azure Platform(以下、Windows Azure)』を連携させた、「世界分散ストレージサービス(仮称)」の販売が、2011年11月上旬から開始される。
同サービスは、世界で初めて、秘密分散技術を用いて重要データを非重要情報化し、世界中のデータセンターに分散保管するというもので、NRIセキュアでは、今後3年間に同サービスの300社への採用と、10億円以上の売り上げを目標としている。
これまで、情報セキュリティの分野では、日本発の製品、サービスがグローバルスタンダードとなっている例はほとんど存在していなかったが、今回のサービスを、世界規模のクラウドプラットフォームであるマイクロソフトの「Windows Azure」上で提供することで、今後は、海外市場でも評価を得られるサービスを提供できるものと期待されている。
ちなみに、「世界分散ストレージサービス(仮称)」で利用する秘密分散技術は、強度な鍵で暗号化する従来のアプローチとは異なり、1つのファイルを複数の部分データ(以下、分散片)に分割し、複数の場所に分散して保管される。「機密性、完全性、可用性、監査性」といったセキュリティ実現のための要件についても満たされているとのこと。
サービス提供のためのコストを集中させるクラウド技術は、基盤整備が重要な要素といわれている。スーパーコンピュータも、多数のコンピュータに処理を分担させる手法がとられており、その連携の密度により、リスクに対する強度を保っているようだ。得体のしれない「雲の中」を見える化する姿勢は、歓迎すべき一歩なのだろう。
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社日本マイクロソフト株式会社リリース
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