より安全に酸素濃縮装置を利用するために
帝人ファーマ株式会社は2010年7月より、日本初の携帯電話網を活用した在宅医療用酸素濃縮装置の運転状況をモニタリングする
「TOMS-M(Teijin Oxygen concentrator Monitoring System-Mobile)」を、日本全国に向けて順次投入していく方針を発表した。
「在宅医療用酸素濃縮装置」はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺がん、肺結核の後遺症などにより肺の機能が低下した患者が自宅で受ける治療法「
在宅酸素療法(HOT:Home Oxygen Therapy)」に使用する酸素供給用の装置である。
現在、この装置を使用する患者は国内で約15万人と推定されているが、その大部分は高齢者であるため装置に不具合が起きた場合の対処が遅れてしまう危険性があった。また、従来の製品「TOMS」を使用するには煩わしい設定や回線工事が不可欠で、すべての患者が利用できるわけではなかった。
そこで今回、携帯電話網を使用した「TOMS-M」が開発された。この機器の投入により、
固定電話回線による接続・通信が不可能だった方でも利用ができるようになる。また、その性質上OSのバージョンアップが行われれば、他の機器との併用が期待できる。
将来的には、睡眠時無呼吸症候群の治療に使用されるCPAP(持続陽圧呼吸療法装置)などが「TOMS-M」を接続できるようになるかもしれない。進化する医療機器として信頼のできる製品といえるだろう。
帝人ファーマ株式会社
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