日本カーボン株式会社は、炭素繊維断熱材「ハイブリッド断熱材」を開発したことを発表した。
従来から、炭素繊維のフェルトは、高断熱性を有しており、しなやかで柔軟性に富んでいるが、一方では、自立性がないために、装置への組み込みが難しいという問題があるといわれてきた。
そのため、断熱性には劣るが高強度で寸法精度の高い、「リジッドフェルト」と呼ばれる、成形断熱材が主に使用されてきたが、今回同社は、成形断熱材とフェルトを複合化させることによって、高強度で寸法精度が高く、しかも断熱性能が高い炭素繊維断熱材、「ハイブリッド断熱材」の開発に取り組み、成功したという経緯がある。
ちなみに、客先での実炉試験を行ったところ、使用条件によっては、従来の成形断熱材の場合と比較して消費電力を30%程度節減できているという。
高温炉向け炭素繊維断熱材の用途としては、「半導体ウェハーの大型設備投資によるシリコン単結晶製造用途」、「太陽光発電の生産拡大によるシリコン鋳造炉用途」、「ディーゼル車用排ガスフィルターの生産増によるセラミックス焼結用途」、「拡大する金属熱処理用途や希土類磁性材料製造用途」などが挙げられている。
なお、同社では、年産600トンの生産能力を有する滋賀工場および白河工場を拠点として、高温用途向けの炭素繊維製品(炭素繊維断熱材・機能材、C/Cコンポジット)を製造している。
航空機に代表されるように、機器を稼働させた際の耐熱・放熱対策は、機器の寿命を延ばすことと同時に、その機器に対する信頼性を高める要因となる。今回は、その応用範囲を「断熱」に求めており、しなやかにその効果を実感させてくれるだろう。
日本カーボン株式会社リリース
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