凸版印刷株式会社は、2011年9月中旬から、NFC対応ICタグの販売を開始することを発表した。
今後、同社では、高感度で高い耐久性を持つ小型アンテナを開発し、タグの小型化や各種形状への加工を可能にしたことから、ユーザーの用途に合わせた場面での利用が可能な、NFC対応ICタグを製品化し、併せてカスタマイズ対応にも取り組むことになる。
同製品は、既存のプラスチックカード型に加えて、キーホルダー型やリストバンド型など多様な形状バリエーションが可能となっており、「イベントのチケッティング機能」や、「各施設の入館管理機能」、「決済や防犯に用いる認証機能」など、さまざまな用途への利用が期待されている。
同社では、参考価格として、1万個製造した場合に、1個あたり350円からの設定とし、販売目標は、2012年度1億円の売上を目指しているとのこと。
ちなみに、NFC(Near Field Communication)とは、ISOで規定された国際標準の近接型無線通信方式で、「タイプA・タイプB・FeliCa」の各通信方式に対応しており、非接触ICカードなどの通信機能が利用可能となる。
「おサイフケータイ」機能に用いられている「Felica」方式は、浸透は日本国内のみのようで、世界基準では、「NFC」がモバイル決済のスタンダードとなっている。携帯電話での搭載など「Felica」の推進役であったNTTドコモも、2012年の「NFC」移行を予定しているようだ。大前提として、国際標準である今回の製品には、グローバルな集客ビジネスへの導入にかかるハードルを一段下げたかもしれない。
凸版印刷株式会社リリース
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