住友スリーエム株式会社は、手のひらサイズのプロジェクター、『3M ポケットプロジェクター MP180』を、2011年5月中旬から販売を開始することを発表した。
同製品は、バッテリー内蔵タイプのプロジェクターとして、業界トップクラスの30ルーメンの明るさを実現し、ノートPC・デジタルカメラ・ホームビデオなどと接続することで、10インチから80インチの大画面を、内蔵のステレオサウンドと共に楽しめるというもの。
本体上部には、タッチパネル式の操作パネルが採用されており、“さわってわかる”メニュー操作が可能となっている。また、4GBの内蔵メモリと、「microSD」カードスロットも搭載され、デジタルカメラの動画ファイルや、「Microsoft Word」、「Microsoft Excel」、「Microsoft PowerPoint」などの比較的大きなサイズのデータを、PCと接続することなく投影が可能とのこと。
ちなみに、同製品は大手家電量販店やオンラインストアなどで扱われ、価格はオープン価格とされているが、同社が運営する3Mオンラインストアでは、59,800円(税込・送料込)で販売される。
これまでのプロジェクターは、光を出すランプが高熱になることから、必ず冷却するためのファンが設置されており、使用後も、一定時間電源を切らず、ファンを回して冷却する必要があった。当然、ファンを配置するため、サイズが大きくなり、小型化へのハードルは高かったように思われる。
同製品の光源方式には、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)が使用されている。LCOS方式は、敷き詰められた超極小ミラーにランプ光をあて、鏡に反射した光をレンズを通してプロジェクタのスクリーンに投影する仕組みを利用したDLP方式と異なり、反射ミラーと表面のガラス板の間に液晶が注入されている液晶パネルで、光を反射させることにより表示するというもの。高解像度でコントラスト比に優れているといった特徴がある。
より明るく、より軽く。技術的には、両立が難しいと言われる、その要求に応えるべく、プロジェクター市場は、有望な製品を生み出しつつあるようだ。ただ、技術の進化を見るにつけ、映し出される画像や映像のインパクトは、人が語る言葉に説得力が失われつつある現実を浮き彫りにしているのかもしれない。
住友スリーエム株式会社リリース
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