独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2013年2月27日、同機構が実施する「生活支援ロボット実用化プロジェクト」の成果を用いて、一般財団法人日本品質保証機構(以下、JQA)が、同日付で、茨城県つくば市にあるCYBERDYNE株式会社(以下、サイバーダイン社)の『ロボットスーツHALR福祉用』に対して、国際安全規格「ISO/DIS 13482」に基づく認証書を発行したことを公表した。
ちなみに、国際安全規格「ISO/DIS 13482」とは、パーソナルケアロボットの安全性に関する国際規格原案のこと。
同機構が、2009年度から5年計画で実施している「生活支援ロボット実用化プロジェクト」では、“サービスロボット”と呼ばれるロボットを対象に、プロジェクトに参加するロボットメーカーや試験研究機関、認証機関などが連携して、具体的な安全性検証手法の研究開発を実施し、国際標準化提案と認証手法の開発が行われてきており、2010年には、同プロジェクトの拠点として、茨城県つくば市に「生活支援ロボット安全性検証センター」が設立されている。
今回、同プロジェクトの委託先であるJQAなどによる装着型ロボットに関しての認証が行えるめどが立ったことから、サイバーダイン社が2010年からレンタル・リース販売している現行モデルの『ロボットスーツHALR福祉用』を対象に、「ISO/DIS 13482」を基にした認証が行われ、サイバーダイン社に対して認証書を発行された。なお、認証における安全性試験の一部は、「生活支援ロボット安全検証センター」で実施されている。
今後、同機構では、同プロジェクトに参加している他のロボットについても、同様の認証を目指しているとのこと。今回のような安全を重視した生活ロボットに関しては、世界の中でも、高齢化の顕著な日本社会が発信元になることが期待される分野であるが、あくまでも人間のサポートに徹した設計が必要ともいえ、推進役として技術に走りすぎない節度が望まれるのではないだろうか。
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構リリース
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