三井住友カード株式会社と、ベリトランス株式会社は、「銀聯ネット決済」に、新しい認証スキーム「UPOP」を導入したことを発表した。
「銀聯ネット決済」は、2009年から両社が提携し、提供を行っている中国本土向けのインターネット通販向けの決済サービスのことで、今回の認証スキーム導入の第一弾として、2012年5月14日から、中国人消費者向けインターネットショッピングモール『佰宜杰.com(バイジェイドットコム)』内で、同認証サービスの利用が開始されている。
「UPOP(ユーポップ:Union Pay Online Payment)」とは、中国銀聯が開発したオンライン決済のプラットフォームのことで、利用者が決済を行う際に、「eBank-Pay(従来の機能)」、「Veri-Pay(カード情報+携帯電話番号+ワンタイムパスワード)」、「Express-Pay(カード登録時に発行されるID+パスワード)」、「Pre-Pay(プリペイドカード)」といった4つの決済方式の中から、決済方法を選択できるのが特徴となっている。
ちなみに、中国銀聯とは、2002年に中国政府主導で設立された、中国での銀行間決済ネットワーク運営会社のこと。中国国内でカードを発行している銀行は、全て中国銀聯に加盟している。また、銀聯カードは、中国の銀行が発行するカードに付与されたブランドのことで、来日するほとんどの中国人が所持しているカードといわれている。
今回の取り組みは、あくまでも利用者の利便性の向上を図るというもので、セキュリティが格段に進歩したわけではない。ただ、その背景には、銀聯カードが、本来は、商品購入時に銀行などの預金口座から即時引き落として支払う“デビッドカード”に分類されていながら、特に中国国内で、クレジットカードと同等の使われ方が一般的になっている状況があるようだ。一枚のカードで済ませられるからこそ、本決済までのタイムラグなどからみても、明確な区分けが必要となってくるのだろう。
三井住友カード株式会社リリース
[PR]