パナソニック株式会社は、2012年8月8日、大阪大学パナソニック材料デバイス基盤協働研究所を開所し、研究所の稼働を開始している。
同研究所は、同社と国立大学法人大阪大学との協力により、材料およびデバイスに関する基盤技術を創造するため、2012年4月1日に、同大学の吹田キャンパスのテクノアライアンス棟に開設された施設で、“非連続な”技術革新を実現することを「ねらい」としており、同大学の研究インフラを活用しながら、研究に取り組むことのできる人材と「交流・協働」することで技術の融合を図り、技術人材の育成を目指すとしている。
ちなみに、「テクノアライアンス棟」は、同大学が推進する“Industry on Campus”、“異分野融合・分野横断科学”、“産学連携による高度人材育成”の推進拠点としての研究・教育スペースを確保することを目的として、文部科学省からの補助金で同大学吹田キャンパス内に、2011年3月末に竣工された施設で、構内には共同研究講座を開設し、協働研究所も入居している。
産学連携の「象徴」は、大学のキャンパス内に目立ち始めた「産学協同センター」などの前例もあるが、民間企業の珍しいのではないだろうか。企業の「現実的な対応」が、学術研究を旨とする「大学」の精神に見合うかどうかは、ビジネスを優先しがちな風潮がはびこる中、改めて再考する必要があるのようだ。学生の将来の選択肢を狭める逆効果にならなければよいのだが。
パナソニック株式会社リリース
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