AKB48公式ライバル、
乃木坂46が
TV東京系列の冠番組「
乃木坂って、どこ?」で2月22日発売のデビューシングル 『
ぐるぐるカーテン』のカップリング曲『
会いたかったかもしれない』を初披露、その衝撃は
AKB48ファンを中心に波紋を拡げている。
タイトルに「かもしれない」とは付いているものの、はっきり言って
AKB48のメジャーレーベルデビュー曲、『
会いたかった』をマイナーコードでアレンジし直しただけのこの曲は、正に
秋元康の真骨頂と言えるだろう。
この曲の裏
AKB48感は相当なものだ。偽
ウルトラマンや偽
仮面ライダーみたいな目が吊り上がっているだとかマフラーの色が違うといった類いのものではない。古過ぎてピンとこない人もいる例えで言うと
鉄人28号の
ブラックオックス、
人造人間キカイダーの
ハカイダー、雰囲気だけで言うと
真ゲッターロボの
ブラックゲッターといったところだが、さっぱり分からない例えを挙げてしまって申し訳ない。
要するに
AKB48のライバルを強調して
乃木坂46をデビューさせるという方向性ならば、オーソドックスなアイドルソングの『
ぐるぐるカーテン』よりも『
会いたかったかもしれない』で推した方がインパクトは遥かに強烈で最適であるということだ。
このハッタリの効いたカッコ良さは業界人ならずとも周辺状況を分かっている人ならば
JoJo的にこう言ってしまうはずだ。
「さすが秋元康! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!」
秋元康の言う「公式ライバル」とはこういうことなのかと、してやられた思いだ。お手軽過ぎて禁じ手とも言える諸刃の剣を使ったこの曲に対し、事情がよく飲み込めていない若年層の
AKB48ファンには猛反発している者も多々見られる。しかし、かなり痛快と感じている人もまた少なからず存在しているのだ。
『
会いたかった』は
ソニー・ミュージックエンタテインメント傘下の
デフスターレコーズから発売されたが、それから3年程
AKB48は鳴かず飛ばずの状態で、その間
ソニーは
Bibus Music Clubなんていうコンセプトが似かよった少女グループを擁立したり、例のCD独占禁止法違反事件などがあったりで結局
AKB48を切ってしまった。
そういう曰くも有り、叶えられなかった夢よとリベンジも兼ねているものだからこそ、
ソニー・ミュージックレコーズに所属する
乃木坂46の裏面曲『
会いたかったかもしれない』は実に面白いのだ。
この調子で単純に
デフスターレコーズ時代の
AKB48ナンバーを全部アレンジ違いで歌わせても、ある程度興味を引くだろうし
AKB48の歌に対する返歌やアンチテーゼを歌わせたりするのも有りだろう。
AKB48の代替品として「公式ライバル」を売り込んだ
秋元康に
ソニーはまんまと乗せられているだけという見方もあるが、提示した商品を彼がどのように展開するのか非常に興味をソソられる。
いずれにせよ、
秋元康にとって
乃木坂46はどう転んでもOKな美味しいグループであることは間違いない。
乃木坂って、どこ? | テレビ愛知
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