
東日本大震災は、海の向こうにも大きな影響を与えている。地震、津波、原発をテーマに、米国の中学・高校の教室で、活発に議論されているのだ。
ニューヨークやカルフォルニアで
ニューヨークのThe East-West School of International Studiesでは、「どのくらいで日本は完全に復興するか?」「日本は地震があるのに、なぜ原発を建造したのか?」などといった質問が飛び交い、生徒たちが熱い議論を交わしている。この学校は、アジア系が半分を占めていることから、「3.11地震」が起こった時に、教師たちは、これが絶好の教材になると判断したのだ。
一方、地震の多いカリフォルニア地方では、普段から地震教育が欠かせない。サンタクララ郡のモーガンヒルの高校では、「3.11災害」を地震や津波のメカニズムを教えるきっかけにしている。
この高校のある教師は、「日本の悲劇的なマグニチュード9.0という大地震は、多くの死者、被災者、被害を生み出しました。しかし、これほど教材として強い力を持つものはありません。生徒たちに、日本の地震の成り立ちや、太平洋岸に何が起きるかを理解させることができます。」と語る。
また、ニューヨークの高校に通うアティアは言う。「『3.11』は2001年の『9.11』を思い起こさせます。日本の被災者の方に何か言えるとすれば、『希望を捨てないでください。たとえ、たくさんの方がご家族を失ったとしても』ということです。」
米国での若者たちの関心の高まりは、日本が決して独りで大災害と闘っているのではないと感じさせてくれる。
The East-West School of International Studiesモーガンヒル
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